「民主主義が来たよ!」中継ぎゲーとしての『HELLDIVERS 2』

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🎮 ゲーム概要:「HELLDIVERS 2」とは?

  • 発売日:2024年2月9日
  • 開発:Arrowhead Game Studios
  • パブリッシャー:PlayStation PC LLC(Steam) / Sony Interactive Entertainment(PS5)
  • 対応プラットフォーム:PS5 / PC(Steam)
  • Steamストアページ:https://store.steampowered.com/app/553850/HELLDIVERS_2/

『HELLDIVERS 2』は、銀河の平和(民主主義)を守るために、命を賭して戦場に降下する兵士たちの物語である。

プレイヤーは、国家に忠誠を誓った“一人の兵士”として、宇宙を埋め尽くす敵、エイリアンやロボット軍団との果てなき戦争に身を投じる。

ゲーム冒頭では、新兵訓練所いわゆる“ブートキャンプ”へ放り込まれ、名誉のために死ぬ覚悟と、民主主義の素晴らしさを叩き込まれる。 教官はやたら威圧的で内容はどこかおバカ。
(現代社会人が不足しがちなハートマン軍曹成分もしっかりと摂取できる。)
しかし、これこそがスターシップ・トゥルーパーズファン納得の再現度である。

ジャンルとしては三人称視点の協力型ミリタリーアクション。 実際のプレイ感はモンハン寄り。 1ミッションごとに目標をこなし、回収して帰還するそんな繰り返し型の構成だ。

  • 最大4人協力プレイ(野良可)ソロでもミッションによっては十分可能。
  • フレンドリーファイアあり(味方にも攻撃が当たる)
  • 3回戦闘不能で退場、いわゆる“3乙制度”
  • シビアな残弾管理&泥臭い武器を使う

本作は、変態と称される我らがポール・バーホーベン監督の『スターシップ・トゥルーパーズ』に強くインスパイアされた世界観が特徴。 銀河全体に民主主義を強制的にばら撒くという、皮肉の効いたプロパガンダ国家の兵士として戦うという設定が、バカ真面目すぎて笑える。

ゲーム中では「民主主義のために!」「民主主義を広げろ!」といったセリフが連発され、気づけばプレイヤー自身も現実世界で「民主主義の味はどうだい?」と口走りそうになるほどの刷り込みを受ける。

クセモノなのが「支援物資の要請方法」。 呼び出したい装備ごとに専用のコマンドがあり、例:↓ ↓ → ↑ ← といった操作を十字キーで素早く入力しなければならない。 中には、ギース・ハワードのレイジングストームもびっくりな複雑コマンドなんてものも存在し、これがまたクセになる操作感としてプレイヤーを悶えさせる。

支援物資として要請できる内容も多彩で、重火器や追加の弾薬に始まり、オートで敵を撃ち続ける砲塔の設置や、広範囲を吹き飛ばす絨毯爆撃まで存在する。 そのどれもが強力だが、同時に味方にも被害が及ぶため、支援要請後の投下ポッドの下敷きになるのは、ベテランプレイヤーでもあるあるなので安心だ。

通常、フレンドリーファイア(味方への誤射)はプレイ中に頭に来る要素のひとつだが、このゲームではそうも言っていられない。あまりにも大量のエイリアンに囲まれ、混沌の中で味方とともに爆風に巻き込まれ昇天する その姿は、思わず笑ってしまう“あるある”なのだ。

中にはまるで映画のワンシーンのように、大群に突撃して「オレの分まで生きろ」とでも言いそうなタイミングで自ら爆撃支援を要請し、自爆と引き換えに敵を吹き飛ばす猛者も存在する。

そう、本作は単なるシューティングゲームではなく、プレイヤーのごっこ遊びが自然とシンクロする、“熱さ”を全力で楽しめる場でもあるのだ。

そして何より、こうした“わかっている”プレイヤーとの出会いが多々あるというのも大きな魅力。 同じテンション、同じノリで協力してくれる仲間がいると、それだけで数段おもしろさが増す。 気がつけば、自分もその“わかっている側”の一人になっているのだ。

なお、本作は日本語吹き替えでのプレイを強く推奨したい。 演技もまた、我々木曜ロードショーファンの意図をしっかりと汲んだ、素晴らしい熱量で届けられている。

兵士たちはとにかく死にやすく、「うぎゃあああ!」「ひやああああっ!」と、モブキャラのような断末魔を上げながら倒れていく様も安心安定の熱演で我々もニッコリなのである。

倒れた後は、「名誉の戦死を遂げた」として即座に交代要員が投下され、プレイヤーは何事もなかったかのように次の兵士を操作することになる。 しかも投下されてくる兵士は性別も外見も異なる“まったくの別人”。 つまり、我々が操作しているのは一人のヒーローではなく、無数の“兵士”たちなのだ。

そんな不思議な“冷たさ”と“笑い”の同居こそが、HELLDIVERS 2の異常な中毒性の一因でもある。

そして何より──マイケル・ベイもびっくりな火薬マシマシの爆発祭り。 敵も味方も関係なく吹き飛ぶ、これでもかというぐらいの爆発演出は、ゲーム画面というよりもはや映画。


木曜ロードショーファンである読者諸君であれば、どんなゲームかはもう察しがついたであろう。

バカで、熱くて、派手で、どこかクセになる。 そう、まさに“オレ達向け”の作品なのである。

中継ぎゲーとしての『HELLDIVERS 2』

皆様、ごきげんよう。グラインドハウス、荒川ゴンザレスだ。

ここからは、この『HELLDIVERS 2』を“中継ぎゲー”として見たときのポイントを語っていこうと思う。 いつものように、ぼくの主観と偏見でまとめていくがそこはご了承願いたい。 サクッと読みたい方は、以下のPro(良い点)とCon(気になる点)だけでもチェックしてもらえれば幸いだ。


✅ 中継ぎゲーとしての Pro(良い点)

  • いつでも始めて、いつでも止められる。
    ログインから即ミッション出撃、数分で一区切り。
    “ちょっとだけ遊ぶ”という中継ぎゲーに必要な要素が、揃っている。
  • 一見複雑そうな航空支援コマンドも、“咄嗟のスパイス”。
    慣れてくると指が勝手に動く。ミスって敵の前で棒立ちになるのも、それはそれでご愛嬌だ。
  • 普段マルチを避けがちなぼくでも、気づけば出撃している。
    ノリの良いプレイヤーが多く、サクサク遊べるテンポもあって“気まずさ”より“楽しさ”が勝つ。
  • ソロでも十分やれる。
    適正な難易度を選べば、一人で黙々と出撃して帰還する……そんな“程よい孤独”が味わえる。
  • 装備アンロック方式がバトルパス形式+自由選択式。
    ミッションを繰り返し、欲しいものに向かってコツコツ進めるGrind性が高い。
    この“進捗の見える化”は、中継ぎとしても非常に優秀だ。
  • 難易度の上がり方が素直で、ちゃんと歯ごたえもある。
    ダラダラ遊ぶもよし、ガチで作戦を練るもよし。中継ぎなのに“伸びしろ”もある。

❌ 中継ぎゲーとしての Con(気になる点)

  • 例に漏れず、グリーファー(悪意あるプレイヤー)は存在する。
    自分も何度か遭遇した。特にフレンドリーファイアありの本作では、悪意ある爆撃や妨害が一撃で致命打になる。
    とはいえ、マルチプレイを選んだ以上これは“ついて回る問題”だと思っている。
  • ミッション構造が単調になりがち。
    拠点破壊、防衛、オブジェクト回収……いずれも似たような流れになりやすく、
    熱中していたのに、ふとした瞬間に「あれ? もういいかな」となることがある。
    ただしこれは“飽きた”ではなく、“一度クールダウンした”という感覚に近い。
    少し間を置いて再ログインすると、また普通に遊びたくなるあたり、ポテンシャルの高さは本物だ。
  • 進行状況やマップ情報のUIがやや不親切。
    最初のうちは「今、どこに何しに行ってるんだっけ?」となりがち。慣れれば問題ないが、もうひと押しあるとありがたい。
  • サーバーや接続エラーの報告もちらほら。
    リリース当初ほどではないが、週末など混雑時に不安定になることがある。
    ※これは今後のアップデートで改善される可能性あり。

この『HELLDIVERS 2』、ぼくにとってはまさに“中継ぎピッチャー”だった。
本命タイトルの合間を見事に繋ぎきってくれた。いや、それどころか時に主役を喰う勢いで暴れてくれた。
こういうゲームが手元に一本あるだけで、日々のゲームライフは豊かになる。
それでは、次の中継ぎ投手の登板でまた会おう。

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